SBIグローバルアセットマネジメント株式会社より、欧州(ヨーロッパ)の高配当株式に投資できる「SBI欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)」が新規設定されます。
SBI欧州高配当株式ファンドとは
2024年2月28に新規設定される「SBI欧州高配当株式(配当)ファンド(年4回決算型)」は、日本の証券会社からは購入しにくい欧州の高配当株を圧倒的に安い信託報酬(0.099%)で投資できる高配当投資信託ファンド。
安定成長&増配可能性の高い銘柄で構成され、平均配当利回りは6.6%(2024年1月時点)
人気の米国株や日本株と比べて商品が少ない欧州株ですが、構成銘柄には日本人にも馴染みのある有名企業が目立つので、安心して投資しやすいファンドです。
概要
設定日 | 2024年2月28日 |
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対象インデックス | なし(アクティブ) |
対象地域 | 欧州 |
信託報酬 | 0.099% |
配当利回り | 年利6.12%(予定) |
決算日 | 3月・6月・9月・12月 |
NISA(つみたて投資枠) | ✕ |
NISA(成長投資枠) | 対応 |
「SBI・欧州高配当株式ファンド」は、イギリス・フランス・ドイツなど欧州の高配当株に投資する投資信託ファンド。日本の証券会社からは中々アクセスできない欧州株に0.099%という安い信託報酬で投資できます。
高配当利回り
SBI・欧州高配当株式ファンドの分配利回りは6.12%(予定)です。
米国株や日本株の手堅い高配当ファンドやETFは利回り3〜3.5%程度が多いので6.12%はかなり高配当です。
ファンド・ETF名 | 分配利回り |
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SBI 欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型 | 6.12% |
SBI 日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) | 4.61% |
SBI 米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)(VYM) | 3.29% |
1489・NEXT FOUND 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 3.35% |
年4回分配
SBI・欧州高配当株ファンドは年4回の分配金を受け取れます。
他の高配当株シリーズとは分配月がズレるようになっており、日本・米国・欧州の3つを購入すれば、国・地域を分散投資しながら毎月配当をもらえる高配当ポートフォリオを組むことができます。
ファンド・ETF名 | 国 | 決算日 |
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SBI 日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) | 日本株 | 1・4・7・10月 |
SBI 米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)(VYM) | 米国株 | 2・5・8・11月 |
SBI 欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型) | 欧州株 | 3・6・9・12月 |
構成銘柄
SBI・欧州高配当株式の構成銘柄には「ボーダフォン」「ブリティッシュ・アメリカン・タバコ」「BMW」「メルセデス・ベンツ」「LVMH・モエヘネシー・ルイ・ヴィトン」など、日本でも有名な企業が目立ちます。
セクター(業界)も通信会社や公益事業、エネルギーや生活必需品など手堅い銘柄が多い印象です。景気敏感の金融も含まれていますが、均等投資によりそれらに偏らないようになっています。
四半期に一度ポートフォリオの見直しを行い、適宜銘柄の入れ替えも行うとのこと。
社名 | 国 | 通貨 | セクター | 配当利回り | 租税控除後 利回り | ウエイト |
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ボーダフォングループ | イギリス | 英ポンド | コミュニケーション | 11.6% | 11.6% | 3.33% |
エクイノール | ノルウェー | ノルウェークローネ | エネルギー | 10.2% | 7.6% | 3.33% |
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ | イギリス | 英ポンド | 生活必需品 | 9.9% | 9.9% | 3.33% |
グレンコア | スイス | 英ポンド | 素材 | 9.8% | 6.4% | 3.33% |
エンジー | フランス | ユーロ | 公益事業 | 9.5% | 8.5% | 3.33% |
BMW | ドイツ | ユーロ | 一般消費財 | 8.8% | 7.5% | 3.33% |
メルセデス・ベンツ・グループ | ドイツ | ユーロ | 一般消費財 | 8.3% | 7.0% | 3.33% |
セント・ジェームズ・ブレース | イギリス | 英ポンド | 金融 | 8.1% | 8.1% | 3.33% |
テレノール | ノルウェー | ノルウェークローネ | コミュニケーション | 8.1% | 6.0% | 3.33% |
テレフォニカ | スペイン | ユーロ | コミュニケーション | 8.0% | 7.6% | 3.33% |
クレディ・アグリコル | フランス | ユーロ | 金融 | 7.9% | 7.1% | 3.33% |
インペリアル・ブランズ | イギリス | 英ポンド | 生活必需品 | 7.6% | 7.6% | 3.33% |
HSBCホールディングス | イギリス | 英ポンド | 金融 | 7.0% | 7.0% | 3.33% |
BTグループ | イギリス | 英ポンド | コミュニケーション | 6.9% | 6.9% | 3.33% |
フォルクスワーゲン | ドイツ | ユーロ | 一般消費財 | 6.6% | 5.6% | 3.33% |
ステランティス | オランダ | ユーロ | 一般消費財 | 6.5% | 5.9% | 3.33% |
オランジュ | フランス | ユーロ | コミュニケーション | 6.4% | 5.7% | 3.33% |
BNPバリバ | フランス | ユーロ | 金融 | 6.2% | 5.6% | 3.33% |
ボルボ | スウェーデン | スウェーデンクローナ | 資本財サービス | 5.6% | 5.0% | 3.33% |
アクサ | フランス | ユーロ | 金融 | 5.5% | 4.9% | 3.33% |
ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行 | スペイン | ユーロ | 金融 | 5.4% | 5.1% | 3.33% |
ナショナル・グリッド | イギリス | 英ポンド | 公益事業 | 5.4% | 5.4% | 3.33% |
イベルドローラ | スペイン | ユーロ | 公益事業 | 4.7% | 5.4% | 3.33% |
スウェドバンク | スウェーデン | スウェーデンクローナ | 金融 | 4.6% | 4.1% | 3.33% |
DHLグループ | ドイツ | ユーロ | 資本剤サービス | 4.2% | 3.5% | 3.33% |
ミシュラン | フランス | ユーロ | 一般消費財 | 4.1% | 3.7% | 3.33% |
ロシュ・ホールディング | スイス | スイスフラン | ヘルスケア | 3.8% | 2.5% | 3.33% |
ネスレ | スイス | スイスフラン | 生活必需品 | 3.0% | 1.9% | 3.33% |
スウォッチ・グループ | スイス | スイスフラン | 一般消費財 | 2.9% | 1.9% | 3.33% |
LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン | フランス | ユーロ | 一般消費財 | 1.6% | 1.5% | 3.33% |
投資対象国の税率
欧州株(外国株)の分配金にかかる税率は国ごとに異なります。
原則として、現地源泉税率と租税条約税率いずれか低い方の税率が適用としており、現時点では黄色でハイライトした方の税率が適用されるようです。
国名 | 現地配当税率 | 租税条約税率 |
---|---|---|
イギリス | 0% | 10% |
オランダ | 15% | 10% |
スウェーデン | 30% | 10% |
スイス | 35% | 10% |
スペイン | 19% | 5% |
ドイツ | 26.375% | 15% |
ノルウェー | 25% | 15% |
フランス | 25% | 10% |
投資対象国の為替
SBI欧州高配当株式は外国株への投資なので為替の影響を受けます。
構成比率はユーロが50%、英ポンドが26.67%で約75%を占めています。
為替に限定した話をすると、購入時より円安になると為替益、円高になると為替損が発生する可能性があります。
通貨 | 比率 |
---|---|
ユーロ | 50.00% |
英ポンド | 26.67% |
スイス・フラン | 10.00% |
ノルウェー・クローネ | 6.67% |
スウェーデンン・クローナ | 6.67% |
合計 | 100% |
各通貨の円との為替状況は下記をご確認ください。
まとめ
欧州の高配当株に低コストで投資
SBI・欧州高配当株式は、日本の証券会社からは中々買うことができない欧州の高配当株に安い信託報酬(0.099%)で投資できるのがメリットです。
年4回配当は配当投資家におすすめ
年4回の配当を受け取れるので、資産形成期を終えた方や中高年の方で、堅実な銘柄に分散投資して定期的に分配金を受け取りたい方に向いています。
特別分配(タコ足配当)に注意
投資信託なので特別分配(タコ足配当)には気をつけないといけません。運用開始後に純資産が順調に積み上がっているか等を注視しておく必要があります。
欧州の配当株は割安
設定時の2024年2月時点では、欧州は利回り4%を超える利上げを継続中で、リスク資産である株は割安で放置されている印象です。今後、利下げが行われると、ユーロ円やポンド円が円高になり為替損が出る可能性はあります。一方、利下げによる株価の上昇が期待できるので、ある程度は損益を相殺できる可能性があります。