2024年1月17日に東証に上場したブラックロック・ジャパンの「iシェアーズ 米国連続増配株ETF」について解説します。
ファンド概要
証券コード | 2014 |
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ファンド名 | iシェアーズ 米国連続増配株 ETF |
運用会社 | ブラックロック・ジャパン株式会社 |
上場日 | 2024年1月17日 |
対象インデックス | モーニングスター米国配当成長株式指数 |
投資対象 | iShares Core Dividend Growth ETFおよび株式 |
信託報酬 | 0.121% |
配当利回り | 未定 |
決算月 | 毎年2、5、8、11月の各9日 ※初回決算日は2024年5月9日 |
NISA(成長投資枠) | 対象 |
ファンド情報 | 公式サイト |
ファンドの仕組み
運用方針
iシェアーズ米国連続増配株ETF(2014)は、同じ運用会社である米ブラックロック社の米国ETFである iShares Core Dividend Growth ETF(DGRO)への投資を主とします。
ETF以外に米国株への直接投資も行います。
委託会社の判断により、流動性や運用の効率性等を勘定して、ETFと米国株の投資割合を決定する場合もありますが、基本は米国ETF「DGRO」への投資が主です。
構成銘柄
ティッカー | 銘柄名 | アセットクラス | 保有比率 |
---|---|---|---|
DGRO | ISHARES CORE DIVIDEND GROWTH ETF | 株式 | 99.38% |
JPY | JPY CASH | キャッシュ | 0.65% |
GSCFT | CASH COLLATERAL USD GSCFT | Cash Collateral and Margins | 0.03% |
USD | USD/JPY | FX | 0.00% |
HWAM4 | MICRO EMINI S&P500 JUN 24 | Futures | 0.00% |
USD | USD CASH | キャッシュ | -0.06% |
上記は2024年3月時点のiシェアーズ米国連続増配株ETF(2014)の資産構成。見てわかるとおり、ポートフォリオの99%以上が 米国ETF(DGRO)です。
つまりこのETFは米国ETF(DGRO)に円建で投資するETFということになるので、2014の内容を知るためには、米国ETF(DGRO)について知る必要があります。
具体的な構成銘柄はDGROの公式サイトで確認できる。
分配金
iシェアーズ米国連続増配株ETF(2014)の分配金推移は次のとおり。
決算月 | 10口あたり分配金 |
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2024.5.9 | 8円 |
DGROの特徴
DGROは、米ブラックロック社が運用する米国上場ETF。
ファンド名は「iShares Core Dividend Growth ETF」で、ティッカーシンボルは「DGRO」
DGROは「モーニングスター米国配当成長株式指数」への連動を目指すETFです。
基本情報
ティッカー | DGRO |
---|---|
ファンド名 | iShares Core Dividend Growth ETF |
運用会社 | ブラックロック |
上場日 | 2014年6月10日 |
対象インデックス | モーニングスター米国配当成長株式指数 |
経費率 | 0.08% |
配当利回り | 2.3%程度(2024.3.27 実績) |
ファンド情報 | 公式サイト |
銘柄選定
この指数は、米国株式市場の時価総額上位97%をカバーする「Morningstar米国株式指数」という指数の構成銘柄の中から次の条件を満たす銘柄で構成されます。
- プラスの予定配当利回り
- REITは除外
- 最低でも5年連続して増配
- コンセンサス予想で利益がプラス
- 配当性向75%未満
上記の条件を満たす株の中から、各銘柄のウエイト3%を上限に配当金額加重にて構成割合を決定し、各銘柄は今後12ヶ月間で支払いを予定している配当金額に応じて加重
- 各銘柄は今後12ヶ月間で支払い予定の配当金額に応じて加重
- 各銘柄のウエイトは1銘柄につき3%が上限
分配金・分配金利回り
米国本家のDGROの配当推移から概ね次のような分配が予想されます。
年間配当(1株あたり) | |
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2023年 | 1.32ドル |
2022年 | 1.17ドル |
2021年 | 1.07ドル |
2020年 | 1.03ドル |
2019年 | 0.93ドル |
2018年 | 0.81ドル |
2023年の年間配当が1.32ドルで、直近の株価が57ドルなので、分配金の利回りは約2.3%程度です。
東証版では為替や手数料などを考慮する必要がるので、多少前後する可能性はありますが、概ね2%程度は期待して良いと思います。
配当株として見ると目先の利回りは高くありませんが、安定した増配が見込まれることから、継続保有することで長期では高利回りになることが期待されます。
株価推移
米国ETF(DGRO)の株価推移は次のとおり。
構成銘柄
DGROの構成銘柄のうち上位10銘柄は次のとおり。
ティッカー | 銘柄名 | セクター | 構成比率 |
---|---|---|---|
XOM | EXXON MOBIL | Energy | 3.08% |
MSFT | MICROSOFT | Information Technology | 3.03% |
CVX | CHEVRON | Energy | 2.97% |
JPM | JPMORGAN CHASE | Financials | 2.95% |
AAPL | APPLE | Information Technology | 2.85% |
JNJ | JOHNSON & JOHNSON | Health Care | 2.63% |
ABBV | ABBVIE | Health Care | 2.55% |
AVGO | BROADCOM | Information Technology | 2.23% |
PG | PROCTER & GAMBLE | Consumer Staples | 2.08% |
HD | HOME DEPOT | Consumer Discretionary | 1.96% |
構成銘柄は安定した需要と配当が見込めるバリュー株が中心。
- XOM(エクソンモービール)・CVX(シェブロン)などの石油エネルギー
- MSFT(マイクロソフト)・AAPL(アップル)などの情報テクノロジー
- JPM(JPモルガン・チェース)などの金融
- JNS(ジョンソン・アンド・ジョンソン)などのヘルスケア
- PG(プロテクター・アンド・ギャンブル)などの一般消費財
日本の証券会社から直接投資できない
米国ETF(DGRO)は、日本の主要証券会社から直接投資することはできません。
しかし、iシェアーズ米国連続増配株ETF(2014)を経由することで、日本の主要証券会社から円建で直接投資することができます。
まとめ
iシェアーズ米国連続増配株ETF(2014)は長期的な配当の増配が期待できます。
連続増配で定評のある個別銘柄に投資する方法もありますが、個別株は業績や外部環境などの影響により、減配や無配、倒産等による無価値化のリスクが高まります。
2014は、増配を継続できる実績や能力がある複数の銘柄に分散投資することで、減配・無配リスクを軽減しながら、受け取れる配当金額を年々増やしていくことが可能です。
今後も日本を含む世界ではインフレが進んでいくので、インフレ率に合わせて配当も増配されていくかどうかは非常に重要な部分です。
投資額に対する利回りが年々上昇していくことが期待できる「連続増配ETF」は、インフレ時代の配当銘柄として非常に頼もしい存在になると思います。